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My Mix Tape

自分の好きな曲紹介ブログ。90年代R&B中心デス。普通の日記は移転しました。プロフィールをご覧ください。

★通常の日記は 「こはくの日記」 に移動しました★

カーディフの憂鬱

旅行

※これは20数年前にイギリスを旅した時の話です。

 

 

 

行先は未定の気ままな旅を続けていた私と相棒のMちゃん。

ウエールズ地方も行ってみようと首都のカーディフに降り立ちました。

 

カーディフはそれまで訪れたどの街とも違っていました。

そこに着くまでに見た街はどこもファンタジーの舞台のようで異国感たっぷり。

イギリスのイメージそのまま。

ハリー・ポッターやホームズが出てきそうな雰囲気。

が、カーディフは違いました…少しくたびれた郊外の町と言った風情。

何と言うか、蒲田駅前から活気を除いたような感じです…

駅前には若いあんちゃんたちがだべって、こっちを見てひそひそニヤニヤ。

すごーーーーく、嫌な感じ。

それでもとりあえず宿を探そうと勘を頼りに歩きだした私たち。

港らしきものも見えてきて、少し離れたところには大きなスタジアムも見えます。

ここは労働者の街なんだね、なんか他のところと雰囲気違うね

と語りながら、お互い内心では相手から

「別の街へ行かない?」

って言ってくれないかなと考えていました。

普段だったら気兼ねなく意見を言い合える仲なのに、街の雰囲気が口を重くさせていたのかな。

 

が、その台詞を言うきっかけが向うからやってきました。

白髪まじりのボサボサの頭を振り乱しながら千鳥足でふらついている女。

手にはワインの瓶。

頭にネクタイこそ巻いていないけど、典型的な酔っ払いスタイルです。

人種と酒種が違うだけで、やはりここは蒲田!

なるべく目を合わさないように女の横を通り過ぎようとした瞬間、とてつもなく大きな声で

 

「金!金をよこしな!持ってるんだろうが〇◇△…!!」

 

と叫びながら迫られ、私とMちゃんは阿吽の呼吸で来た道をダッシュで戻りました。

 

「もうここは出よう!」

「もう地方はいい。ロンドンへ行こう!!」

 

と言いあいながら。

再び駅に着いた私たちに先ほどもいたあんちゃん達が何か大声で声をかけてきましたがギロリと睨んで構内へ。

予定より数日早いけれど一路ロンドンへ向かったのでした。

 

 

と言う訳で私のウエールズの記憶は蒲田的な街と酔っ払い女と錆びたB&Bの看板くらい。

きっともっと素敵な所がいっぱいあるんだろうな。

でもあの日はもう無理だったのです。